Shokuikuブログ【空き農地問題について】
少し前に、地域の農家さんが集まる農業の勉強会に行ってきました。
丹後の各地から農家さんが集まっており、それぞれ農業をしているの中での成功事例や課題などを話し、色々と情報交換をしておりました。
その中で出てきたのが、
『空き農地の話』
『地域によっては耕作されてなくて、イノシシや鹿の遊び場になってる田んぼがあるよ』
という言葉を聞き、耕作されずに、放置された田畑の問題が、丹後の中でも少しずつ出てきていることを実感しました。
そして、先日耕作放棄地があると言われているエリアの視察に行ってきました。
ご覧の通り、耕作されずに草で覆われた田畑が一面に広がっているエリアがありました。
なんだかもの寂しい感じがしますよね。
耕作放棄地の問題は、農家数の減少などのため今後も更に増えてくることが予想されます。
しかし、耕作放棄地が増えることで、様々な問題点もあります。
【耕作放棄地が増える問題点】
①雑草や害虫が増えることによる周辺農地への影響
②人と獣との緩衝地帯がなくなることによる、鳥獣害の増加
③食料自給率への影響
④防災面での問題
などなどです。
③の食料自給率についていえば、日本の2017年の食料自給率はカロリーベースで38%
残りの62%は食料を輸入に頼っているという現状です。
現在は海外の物が比較的安価で安定的に買える状況ですが、もし、海外からの食料の供給がとまったり、高価になってしまったりした時のことを考えると、自分たちで食べる分を、自分たちでしっかり作るという考えも必要になってくると考えられます。
【ちなみにこちらは、農林水産省のデータから引用した田畑の耕地面積の推移の状況】
1956年から2018年までの間の62年の間に、約160万haの農地が減っているようです。
*ちょっと馴染みのある数字にすると、40km×400kmの農地が減ってることになります。
びっくりするくらい農地は減っています。
次に、④防災面での問題についてですが、
田畑には、大雨が降った時に水を蓄える働きがあります。
川の水を蓄えたり、山から流れてくる水を蓄えたりと、水量の調整をするという働きがあります。
このような水量調整をする田がなければ、より災害に見舞われるリスクも増えるかもしれません。
農家さんが、減っているのだから、耕作放棄地が増えて行くのは当然かもしれません。
ですが、何も手をうたないというのも問題なのではないでしょうか。
空き農地が出た場合、現状としては、引き継げる農地は体力のある若手の農家さんが引き継いで耕作をするという状況が見られます。
ですが、一人の人が見切れる農地面積にも限界があります。
そこで、そもそも農業に新しく携わる人を増やすというアプローチも必要なのではないかと思います。
ただ、専業で農業を始めるハードルはかなり高いです。
そのため、『兼業農家を増やす』というアプローチも必要なのではないでしょうか。
こちらの『田』は丹後の中の峰山町五箇地域にある田んぼです。
この地域では、天女伝説が昔からあり、天女が米作りを村に教えて、村が栄えたという言い伝えがあります。
また、近くには『稲作発祥の地』と言われる『月の輪田』という田もあります。
丹後の中でも、食や米作りと縁の深い場所です。
しかし、この地域も高齢化が進んでおり、『ゆくゆくは、地域がなくなっていくだろう』という悲観的な見通しを持っていらっしゃる方もいらっしゃいます。
まず、自分たちにできることからということで、今年の春より、こちらの田をお借りして、地域の農家さんと一緒に米作りのプロジェクトを進めていこうと考えております。
10人〜15人程度のコミュニティを作り、皆で田植えや稲刈りなど、農作業に関われるところは関わり、皆で獲れた分のお米を分け合うイメージです。
米作りに興味のある方は、ぜひ教えてください!
住んでいるところはどこでもOK!
携われるところだけ携わっていただき、随時状況報告はこちらから情報発信させてただければと思います。
自分たちからできるところから、食の生産に携わってみませんか?
興味ある方は直接メッセージをいただくかこちらの問い合わせフォームよりお知らせくださいませ!
美味しいお米が作れるか楽しみです!
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